冬になると流行するインフルエンザ。
家族の誰かが感染すると、「自分や子どももタミフルを予防で飲んだ方がいいの?」と悩む方はとても多いです。
この記事では、予防目的で使うタミフル(オセルタミビル)の効果、使いどころ、注意点について、できるだけわかりやすく解説します。
予防タミフルの効果はある?
結論から言うと、予防タミフルには明確な効果があります。
研究では、インフルエンザの発症を約70〜90%抑えることが示されています。
特に、家族内や施設内での感染拡大を防ぐ目的では有効です。
ただし、飲んでいる間だけ効果があること、100%防げるわけではないことは理解しておく必要があります。
どんな時に予防タミフルを使う?
予防投与が検討されるのは、同居家族がインフルエンザに感染した場合や、高齢者・基礎疾患のある方が濃厚接触した場合です。
また、高齢者施設や病院、保育施設などで集団感染を防ぎたい場合にも使われます。
一方で、健康な成人や重症化リスクが低い人では、必ずしも必要とは限りません。
「家族がインフルだから全員飲む」という薬ではありません。
予防タミフルの飲み方(用法・用量)
成人の場合
75mgを1日1回、7日間内服します。
状況によっては10日間まで延長されることもあります。
小児の場合
体重に応じて調整され、医師の判断が必要です。
なお、発症後の治療では1日2回内服するため、予防投与とは回数が異なります。
いつから飲むのが効果的?
感染者と接触してから48時間以内に開始するのが最も効果的です。
開始が遅れるほど予防効果は低下します。
目安としては、家族がインフルエンザと診断された当日から翌日までに開始するのが理想です。
副作用はある?
比較的多い副作用として、吐き気、嘔吐、腹部不快感があります。
また、小児や若年者では異常行動(興奮、突然の飛び出しなど)が報告されており、日本では特に注意喚起がされています。
そのため、子どもへの予防投与は慎重に判断されます。
ワクチンとの違い
予防タミフルは内服するとすぐに効果が出ますが、飲んでいる間だけ有効です。
一方、インフルエンザワクチンは効果が出るまで約2週間かかりますが、数か月間効果が持続します。
予防タミフルはあくまで補助的な対策であり、ワクチンの代わりにはなりません。
まとめ
予防タミフルはインフルエンザの発症を70〜90%抑える効果があります。
濃厚接触後48時間以内に開始することが重要です。
高齢者や基礎疾患のある方では特に有用ですが、健康な人全員に必要な薬ではありません。
また、飲み終わると効果は消えます。
必要な人に、必要な期間だけ使う。
それが予防タミフルの正しい使い方です。


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