同じ顔の3人が、まったく違う「やりたい」を持つようになった
我が家の三つ子(男2人+女1人)が、今年8歳になりました。
3人とも同じ日に生まれて、同じ家で育って、同じ食卓を囲んでいるはずなのに、習い事に対する「やりたい」「やりたくない」がはっきり分かれてきたのが、ちょうど8歳前後でした。
医師として子どもの発達を見ていても、8歳というのは自分の意思で「続ける/やめる」を言葉にできるようになる年齢だと感じます。これは認知発達の研究でも語られる「9歳の壁」の少し手前で、自分を客観的に見始める時期と重なります。
この記事では、循環器内科医のパパ目線で、三つ子という特殊な環境で習い事をどう選んできたか、そして8歳の今だからこそ感じている現実を、リンクを貼りつけながらまとめます。
これから習い事を始めたい・見直したい親御さんに、少しでも参考になれば嬉しいです。
三つ子の習い事で、いちばん難しかったこと TOP2
「3人同時に同じ習い事をさせれば楽でしょ?」とよく言われます。確かに、そう見える部分もあります。でも実際にやってみると、想像以上に親側の制約が大きいんです。
① 送迎が、すべての制約を決めてしまう
我が家で最大の壁はこれでした。
3人を別々の習い事に通わせようとすると、物理的に不可能になります。火曜の同じ時間帯に、長男はサッカー、次男はそろばん、長女はピアノ……みたいなことをやろうとすると、親は3人分の体を持つしかありません。
結果として、「全員同じ場所で同時にできるもの」が自動的に優先候補になります。我が家の場合、水泳と算数教室がここに当てはまりました。3人まとめて1か所に連れていけるので、送り迎えが1回で済む。これは三つ子家庭にとって、習い事を選ぶ最初の絞り込み条件になります。
② 個性差で「やりたい/やりたくない」が出てくる
ところが、3人を同じ場所に連れていっても、3人とも同じテンションで通うとは限りません。
長男はサッカーをやりたがった時期があり、実際に1年ほど通いました。本人もそれなりに楽しんでいたのですが、ある日「水泳の方がやりたいから、サッカーは辞めたい」と自分から言ってきたんです。
このとき、別の習い事に切り替えるにも送り迎えの兼ね合いで選択肢が限られるのが三つ子家庭のつらいところ。「やりたい」と言われても、親の物理的な可動範囲を超えると応えてあげられない。これは正直、罪悪感が残る現実です。
我が家の三つ子が、今やっている習い事と「選んだ理由」
ここからは、現時点(2026年5月)で実際に続いているものを紹介します。
全員共通:水泳と算数教室
水泳は3歳ごろから始めて、もう5年続いています。選んだ理由は3つ。
- 心肺機能と全身運動を効率よく鍛えられる(医師として一番納得感のある運動)
- 全員同じ施設で時間がそろう
- 万一の水難事故への備えになる
水泳は、循環器を診ている立場からも本当におすすめの習い事です。8歳前後は心肺機能が伸びやすい時期で、有酸素運動を継続すると基礎体力の土台ができます。
算数教室は小学校1年に上がるタイミングで始めました。それまでは3歳から続けていた通信タブレット教材を使っていたのですが、本人たちが小学校に入って「紙と鉛筆でじっくり考える」ステージに進んだので、リアル教室に切り替えました。タブレットには通信教材ならではの楽しさがあった一方、じっくり手を動かして考える時間は教室の方が確保しやすいと感じています。
参考に、自宅学習用に置いておくと役立つ算数ドリルはこちら:
長女だけ:ダンスとピアノ
長女は早い段階で「踊りたい」「ピアノ弾きたい」と自分から言うようになりました。
ダンスは送迎の都合がたまたまうまく合った時間帯にクラスがあり、トライアル後に本人がやる気になったので継続しています。ピアノは家でも練習できる「個人完結型」の習い事なので、送迎の負担なく続けられています。
兄2人は今のところ「ピアノやりたい」とは言っていません。同じ環境で育っても、興味がここまで分かれるのかと驚くばかりです。
水泳ゴーグルやピアノ教本などの実用アイテムはこちらでまとめて見られます:
「続いた習い事」と「やめた習い事」の境目はどこにあったか
8歳になるまでの間、いくつか習い事を始めて、いくつか辞めました。やめたものを振り返ると、ある共通点が見えてきます。
続いた習い事の共通点
- 本人が「やりたい」と言葉にして始めたもの
- 親の送迎が無理なく続けられる距離・時間帯
- 適度に「できた/できなかった」のフィードバックがある(達成感)
辞めた習い事の共通点
- 親の都合や親の期待でなんとなく始めたもの
- 送迎が他のスケジュールを圧迫していた
- 本人が「他にやりたいことができた」と意思表示した
長男のサッカーを辞めた経験は、まさに後者でした。やめたいと言われたときは少し寂しかったのですが、「他にやりたいことができた」というのは前向きな撤退だと、医師としても親としても受け止めています。
「続けることが正義」ではなく、本人が自分で選び直す力こそが、8歳前後で育てたい一番大事なものだと思います。
8歳から始めるなら?医師パパが考えるタイプ別おすすめ
「これから習い事を始めたい」というご家庭向けに、医師としての一般的な視点で3つのタイプを整理します。
運動系:水泳・体操・サッカー
8歳は心肺機能の土台ができる時期。週1〜2回の有酸素運動は、長期的な健康習慣の入り口としても価値が大きいです。3人兄弟・姉妹なら水泳は特に「全員一括で連れていける」ので強くおすすめできます。
知育系:算数教室・通信教材・そろばん
学校の授業が抽象的になっていく時期。自分の手で書いて考える時間を確保できる教室や教材があると、学校の理解度に直結します。タブレット教材も悪くありませんが、紙と鉛筆を併用すると効果が出やすいです。
芸術系:ピアノ・絵画・ダンス
「家で1人で練習できる」「親の送迎が短くて済む」タイプは、忙しい家庭でも続けやすい。本人が興味を示したら短期トライアルで様子を見るのが現実的です。
複数のタイプに少しずつ手を伸ばすより、運動系1つ+知育系1つを軸にして、本人がもっとやりたがったときに芸術系を足す形が、我が家ではうまくいきました。
まとめ:3人それぞれを尊重した結果、見えてきたもの
8歳の今、改めて感じるのは、「3人を比べない」ことの難しさと大切さです。
同じ家で育てても、興味も体力も性格も違う。だからこそ、習い事は「3人一律」ではなく、送迎の制約のなかで本人の希望をどこまで通せるかの連続調整になります。
我が家のいまの正解は、
- 全員共通の柱を2つ(水泳・算数教室)
- 本人がやりたいと言ったものを足す(長女のダンス・ピアノ)
- やめたい・変えたいに正直に応じる
このバランスでした。完璧ではないし、これからも変わると思います。でも8歳の今、3人がそれぞれ「自分のやりたいこと」を言葉にできているのは、親としてうれしい変化です。
これから習い事を始めるご家庭、見直そうとしているご家庭の参考になればうれしいです。
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